欧州チーム紹介vol.1 MANCESTER UNITED
記念すべき第一回はイングランド、マンチェスターに本拠地を置く名門、マンチェスターユナイテッドです
赤き悪魔、RED DEVILS等の愛称で親しまれており、世界で最もファンが多いチームとして知られています
チャンピオンズリーグ優勝を三回経験しており、98-99シーズンにはカンプノウの悲劇(奇跡)と呼ばれる逆転劇で三冠(トレブル)を達成したチームでもあります
現在、イングランドのトップリーグで歴代最多となる20回の優勝を経験しているチームですが、アレックスファーガソン退任後は低迷期が続いています
歴史
まずはその長い歴史を振り返ってみましょう
これは有名な話ですが、マンチェスターユナイテッドは鉄道員が集まって結成されたクラブです
18-19シーズンにはクラブの起源である鉄道員達に敬意を表し1stユニフォームに鉄道の線路をオマージュした柄をいれ、酷評されていたのは記憶に新しいですね
僕はかなり好きな柄だったんですが...
少し話が脱線しましたので起源の話に戻りましょう
チームが結成されたのは1878年、マンチェスターの鉄道員達が集まり、ニュートン・ヒース・ランカシャー&ヨークシャー・レイルウェイズFC(Newton Heath LYR FC)という名前で創立されました
ちなみに、ニュートン・ヒースとはマンチェスターにある地域の名称、ヨークシャーレイルウェイズは鉄道会社の名称であり、このことからも結成当時はかなり小規模なチームだったことがうかがえますね
初めのうちはプロクラブではなく他の鉄道会社チームと非公式試合を行っていただけだったそうです
プロクラブへと転身したのは1885年のことで、それから7年後の1892年に名前をニュートン・ヒース(Newton Heath FC)に変更しました
それからしばらくたった1902年、当時のオーナーの経営方針として観戦料を取らなかったことなどもあり一度経営破綻しています
そして同年、二日間だけ名称をマンチェスターセルティックとした後に、現在の名称であるマンチェスターユナイテッドになりました
ちなみに、余談ですが01-02シーズンには名称をマンチェスターユナイテッドに変更した100周年記念のユニフォームがありました
結成初期に二度リーグ優勝した後は1910年頃から低迷期が続きます
そんなユナイテッドに転機が訪れるのは1945年、サーマットバスビーが監督に就任し、クラブに最初の黄金期が訪れます
46-47シーズンからは三シーズン立て続けにリーグ2位フィニッシュ、さらには47-48シーズンにはFAカップ優勝、51-52シーズンには遂にリーグ優勝を果たします
この快進撃の裏にあったのが今ではユナイテッドの代名詞ともいえる下部組織出身の選手の存在です
21-22シーズン現在に下部組織出身の選手と言えば、ポグバやマクトミネー、ラッシュフォードにディーンヘンダーソン、リンガードなど数多くの主力選手が下部組織の出身なのです
サーマットバスビーは監督に就任するとすぐに、下部組織の改革に着手したのです
下部組織の育成、スカウトに重きを置くことで長期的な視野でのチーム改革を計ったというわけですね
実際その精神は現在のマンチェスターユナイテッドにまで受け継がれているので本当に素晴らしいものです
実際当時の下部組織出身の選手というとボビーチャールトンや主将ダンカンエドワーズ、ビル・フォルケスなどがおり、後に彼らはバスビーベイビーズとよばれるようになります
なかでもボビーチャールトンは本当に有名ですね
デビュー当時は控え要因と言われていましたが、56年優勝時は立派な主力選手に成長しています
卓越したドリブルスキルに、力強いシュートまぁ一般的に言われる素晴らしい選手というやつです
彼はCFというよりはポジション的に少し下がった位置でプレーしていて大砲と呼ばれたことからも、ミドルが得意な選手だったという印象がありますね
エリア内での動きというものが本当に卓越していてシュートの素早さ、打つタイミングともに目をみはるものがあります
もし彼のプレーをyoutubeなどで振り返る機会があれば是非、そのミドルシュートの精度に注目してみてください
かなり話が脱線してしまいました
話を戻しましょう
下部組織開発に成功したユナイテッドは1958年、とある悲劇に見舞われます
これは知っている人も多いんじゃないかと思います
ミュンヘンの悲劇です
当時イングランド勢として初めての参加であったチャンピオンズカップ(チャンピオンズリーグの前身)に国内リーグ協会の反対を押しのけて参加し、準々決勝に勝利したあとの帰国の途中、給油に立ち寄ったミュンヘン空港での事故でした
ダンカンエドワーズ(天才と呼ばれた当時の中心選手)を始めとした数多くの選手が亡くなり、バスビーも生死をさまよったあげくなんとか一命をとりとめました
この影響でマンチェスターユナイテッドは深刻なダメージを受け立て直しに相当な時間を要しました
バスビー監督も一時はサッカーへの情熱がなくなったと言われており、夫人らの説得もあり翌シーズンには現場に復帰しました
脱帽ものですね
60年代に入るとジョージ・ベスト、デニス・ローらがその頭角を現し始めます
ベスト、ロー、チャールトンのトリオはまさにユナイテッド第一黄金期の象徴ですよね
ご存じの方もかなり多いと思います
そしてついに1968年には遂にベンフィカを4-1で破り、悲願のチャンピオンズカップ制覇を達成しました
そして一度1969年に監督を退いたもののクラブが不振に陥ったことで1970年から1シーズンだけ復帰、1971年に勇退しました
こうしてマンチェスターユナイテッド第一黄金期は幕を閉じていきます
通算成績は、計24シーズンで1,159試合、581勝271分け307敗。勝率は5割を超えていました
chapter1はここまで
次はchapter2ファーガソン時代でお会いしましょう
担当:loopshoot